本記事の手取りの数字は、経費率・青色申告の有無・お住まいの自治体などで大きく変わる「ざっくりの目安」です。正確な手取りは記事内のシミュレーターで試算してください。
「売上は500万円あったのに、手元にはそんなに残らなかった」。フリーランスなら一度は感じる話です。売上(年収)と手取りは別物で、そこから税金・社会保険・経費が引かれます。この記事では、手取りの計算方法と年収別の目安、そして手取りを増やすコツをまとめます。
手取りはこう決まる
まず式をおさえましょう。フリーランスの手取りは、ざっくりこう計算します。
- 売上 − 経費 = 事業所得
- 事業所得 − 青色申告特別控除(最大65万円)= 控除後の所得
- 控除後の所得 − 各種控除(基礎控除・社会保険料控除など)= 課税所得
- 課税所得から 所得税・住民税 を計算
- 手取り = 売上 − 経費 − 所得税 − 住民税 − 国民健康保険 − 国民年金 −(個人事業税)
ポイントは、経費と控除をきちんと使うほど手取りが増えること。同じ売上でも、青色申告をしているかどうかだけで数万円〜十数万円変わることもあります。
年収別の手取り早見表(あくまで目安)
経費率2〜3割・青色申告65万円控除・独身、という単純なケースを想定した、ざっくりの手取り感です。あくまで目安で、条件で上下します。
| 売上(年収) | 手取りの目安 | 手取り率のイメージ |
|---|---|---|
| 300万円 | 約230〜250万円 | 高め |
| 500万円 | 約360〜400万円 | 7〜8割前後 |
| 700万円 | 約490〜540万円 | やや下がる |
| 1,000万円 | 約650〜720万円 | さらに下がる |
売上が上がるほど、所得税率が上がり、国保も上限に近づくため、手取り率は少しずつ下がっていきます。売上1,000万円を超えると消費税の課税事業者になる話も出てくるので、大台に乗る前後は税負担の設計が大事になります。
💡 この表はあくまで平均的な想定です。あなたの経費率・自治体・控除の使い方で結果は変わります。手取り・税金シミュレーターに売上と経費を入れれば、あなた専用の手取りが一発で出ます。
手取りを増やす3つの方法
手取りを増やすと言っても、売上を上げる以外にも道があります。
1. 経費を正しく計上する
事業に使ったお金は経費になります。家賃・通信費・車などをプライベートと共用している場合は、使った割合で分ける「家事按分」で一部を経費にできます。レシートや按分の根拠を残しておくのが大事です。
2. 青色申告にする
複式簿記で記帳し、e-Taxで申告するなどの要件を満たすと、最大65万円の青色申告特別控除が使えます。これは「もうけから65万円引ける」ので、税金がまるっと下がります。会計ソフトを使えば複式簿記のハードルはかなり下がります。
3. 所得控除を積み増す
払った国民健康保険・国民年金は全額が控除になります。さらに、小規模企業共済やiDeCoのような制度を使うと、掛けたお金がそのまま所得控除になり、将来の備えにもなります(節税の詳しい話は別記事で解説します)。
よくある質問
Q. 手取り率はだいたい何割ですか?
売上300万円台なら7〜8割、売上が上がるほど下がって6〜7割に近づくのが一般的な感覚です。ただし経費率や控除で変わるので、シミュレーターで確認するのが確実です。
Q. 会社員の「額面と手取り」と同じ感覚でいいですか?
考え方は似ていますが、フリーランスは社会保険が全額自己負担で、経費や控除の自由度が高い分、自分の工夫で手取りが変わります。
Q. 独立直後は手取りがさらに減ると聞きました。
そのとおりで、前年(会社員時代)の所得をもとにした住民税・国保が翌年来ます。独立1年目の資金繰りは、独立サバイバル計算機で先に確認しておくと安心です。
まとめ
フリーランスの手取りは「売上 − 経費 − 税金 − 社会保険」。売上を上げるだけでなく、経費・青色申告・控除を使うことでも手取りは増えます。まずは自分の数字を手取り・税金シミュレーターで確かめて、必要なら備えも独立サバイバル計算機でチェックしておきましょう。

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